はじめに
この記事をぜひ読んでいただきたい方
- フィリピン留学を考えている方
- フィリピンの治安が心配な方
- これからお子さんをフィリピンに送る保護者の方々
もし、今あなたが『フィリピンの治安が心配』『フィリピン留学を親に反対された』のであれば必ず読んでください。3分程で読み終えることができる内容になっております。ちなみに、この記事を書いている僕は2年程、フィリピンに住んでいた経験があります。
今まで住んだ&行ったことがあるフィリピンの地域はセブ、マニラ、クラーク、バギオ、イロイロ、バコロド、ダバオ、ボラカイ、オスロブ。実際に滞在したからこそわかるフィリピンの治安状況を、赤裸々に説明していきます。
フィリピンは治安が良いと言えるか?
結論 : 危険な場所に行かなければ治安は悪くない。
フィリピンで危険な地域というのは、一部の場所に限られています。注意していただきたいのは、安易にフィリピンを『安全』と謳っているサイトが数多く存在すること。フィリピンは東南アジアの発展途上国です。国全体でみた場合は治安が『良い』とは言い切れません。そのため、外務省のHPにフィリピンの治安状況も掲載されているので、もしよろしければ目を通しておくことをオススメします。
【参考リンク】外務省 海外安全ホームページ
フィリピン=貧困層が多い、というイメージは間違い
余談ですが、みなさんが思うフィリピンとはどんなイメージでしょうか? 下記が、僕が普段フィリピンを全く知らない人にイメージを聞くと出てくる3つのワードです。
- フィリピンパブ
- バナナなどのフルーツ
- 貧困層が多い国
しかし、フィリピンは現在、急発展を遂げています。高層ビルが立ち並び、世界の有名な企業がフィリピン進出するなど期待されている国の1つです。ちなみに、世界で3番目に英語を話す人口が多く、ビジネス英語力を測る指標(BEI)で世界No.1にも選ばれました。つまり、上記のようなネガティブなイメージはここ数年で無くなってきています。
常に「海外にいる」というマインドを忘れないことが大切
また、留学に行くと、多くの留学生は自らリスクを負い、危険な場所に冒険しに行こうとします。しかし、リスクを背負って危険な地域に行ってもメリットは1つもないですし、別に世界観が変わる訳でもありません。危険な場所に行かなければ犯罪に巻き込まれることは少なくなるので、自ら危険な地域に行くのは止めましょう。各語学学校で、初日に行われるオリエンテーションでは、危険な地域の説明がありますので良く聞き、留学中は順守するようにしてください。
重ねてとなりますが、危険な地域は一部の場所に限られています。海外歴5年の僕でも日本は世界一安全な国だと思っており、海外では日本より危険が伴うと常に思いながら行動しています。なぜか海外に居ると小学校の時に習った『知らない人について行っては行けない』を忘れる人が多い傾向です。常に『海外にいる』というマインドセットを忘れず行動を心かけましょう。
フィリピンの語学学校は安全か?
結論 : 安全です。
ほとんどの語学学校にはガードマンが24時間校門の前に居まして、留学生はIDを見せないと学校に入ることができないシステムになっています。また、語学学校は『全寮制』となっており、学校の敷地内に教室・寮・食堂・ジム・プールがある形が多くなっています。※ジム・プールがない学校も中にはあります。
パッとイメージがつかないかもしれませんが、みなさんが通っていた『小学校』をイメージしてください。あの小学校の中に、教室・寮・食堂・ジム・プールがあるイメージです。そのため、外部の人たちは入ってくることができず、学校で何か犯罪にあう確立はほぼ皆無です。(※ただ、貴重品は念のためスーツケースまたはセキュリティーボックスで管理しましょう)
それに、学校もわざわざ治安の悪い場所には作りません。留学生が安心・安全に過ごせるような場所に考えられて建てられています。その為、強いていうのであれば犯罪に巻き込まれる95%以上は、留学生がプライベートで外出した時間のみ起こるということになります。
留学生がよく巻き込まれる犯罪と解決策
ここまでの内容をまとめると、「語学学校内はとても安全で、危険な場所に行かなければフィリピンの治安は悪くない」ということを分かっていただけたかなと思います。しかし、日本留学生がフィリピンで犯罪に巻き込まれる可能性は0とは言い切れません。そこで、留学生がよく巻き込まれる犯罪TOP3を発表していきます。
第1位 スリ
留学生が1番被害にあっているのはスリになります。
スリ被害事例
- 後ろのポケットに長財布を入れて歩いていたらいつの間にか無くなっている
- ショルダーバックを後ろに掛けていたら、いつの間にか財布や携帯が無くなっている
- わざわざ人混みの中に行き、ストリートチルドレンに話し掛けられている間にものが無くなっている
解決策
- 後ろのポケットに長財布を入れない
- ショルダーバックは前に掛ける
- 周りにストリートチルドレンがいるときは財布とスマホは手に必ず持つ
- お腹に巻くトラベルポーチに貴重品は入れる
- 大金を持ち歩かない
1番大事なのは最初にも説明した、『海外にいる』というマインドセットを忘れず油断をしないことです。スリはどこであなたを狙っているかわかりません。貴重品は自分の目で確認できるところに管理しましょう。また、フィリピンは物価が安いのであまり大金を持ち歩かなくてもある程度のものは購入可能です。万が一スリにあい、大金が入っている財布がなくなるとダメージが大きいので、外出時お金を持ち歩くのは2,000ペソ程度にしましょう。もし被害にあってしまった場合、見つかる確率は0%と思ってください。
第2位 置き引き
次に留学生が被害にあっているのは置き引きになります。日本だと当たり前にやらないことを海外でしてしまう人が多いんですよね。
置き引き被害事例
- カフェの席をキープするために、スマホを置いてトイレに行く
- タクシーにスマホや財布を忘れてくる
- 酔っ払って自分のカバンを見失う
解決策
- 席をキープしたければ店員さんにお願いする
- タクシーを降りる際は必ず身の回りのものを確認する
- 持ち物は自分の目で見えるところで管理する
- ハメを外さない・無茶をしない
意識していても忘れ物をする人はいます。スマホや財布をタクシーに忘れてくるのは明らかに自分のミスです。『タクシーを降りる際はスマホと財布を確認する』や『ポケットには入れず常にバックの決まった場所にしまう』など自分なりのルールをしっかり決めて行動してみましょう。慣れてきた時が1番怖い時です。繰り返しになりますが、『海外にいる』ということを忘れないでください。
第3位 睡眠薬強盗
睡眠薬強盗だけ聞いてもイメージがわかないと思うので、こちらは、どんな感じで被害に巻き込まれてしまうか紹介しますね。
睡眠薬強盗被害の一連の流れ
- 見ず知らずの人にいきなり話しかけられる
- 話が弾み、遊ぼうと誘われる
- その人の家に行くことになる
- お菓子と飲み物を出される
- 飲み物に睡眠薬が入っていて寝てしまい、貴重品を奪われる
解決策
大半の方が『知らない人についていかない』なんて分かっていると思われがちですが、小学校の時に習ったはずのことが海外だとなぜか忘れる人がたくさんいます。知らない人には絶対についていかないでください。もし貴重品を取られてしまった場合、見つかる確率は0%とここに断言します。しつこいようですが、、、大事なことなので最後にもう1度まとめます。
ここでのポイント
- スリ【貴重品は自分の目の届く範囲で管理!】
- 置き引き【カフェなので机の上にものをおかない!】
- 睡眠薬強盗【知らない人についていかない!】
フィリピン生活2年間で、僕が受けた被害まとめ
ここで、フィリピンに2年間住んで僕が受けた被害をまとめます。僕は幸いながら、スリにも置き引きにも睡眠薬強盗にもあったことがありません。
【被害1】タクシーがメーターを回してくれない
【対応】こちらから乗車拒否しました。
マニラで昨年タクシーに乗った時、メーターを回してくれないドライバーがいました。メーターを回さないのであれば、こちらから『それならタクシー乗らない』と言えば済む話です。※乗る前に、『メーターOK?』と確認してから乗車してください。ここ最近は比較的どこの地域でも必ずメーターを回してくれることが多いですが、観光地に行くときなどは料金が交渉制になる場合があります。交渉制となった場合、目的地まで行くといくらくらい掛かるのかを事前に調べておき、高すぎる場合には交渉してみましょう。
交渉や確認が面倒くさいな…と思われる方へ。事前にGRAB TAXIのアプリをダウンロードすることを強くオススメします。配車アプリなので交渉もいらず、料金は自動で表示されてクレジット決済も可能なため現金でのやり取りをしなくてもタクシーに乗車できるアプリです。※ちなみに、UBER TAXIは東南アジアから撤退したためフィリピンでは使用できません。
【被害2】マニラでストリートチルドレンに囲まれる
【対応】スマホと財布を手でがっつりキープ。
セブで歩いていた時にストリートチルドレンに囲まれたとありますが、これは友人がフィリピンに来ていた時、夜中3時頃に繁華街で起きたことでして、通常の語学学校であれば門限があるので外出不可の時間に起きたことです。子どもたちは暴力を振るってくるわけではないですし、チップをせがまれても『NO!』と言えば退散して行きます。ここでチップを渡してしまうと、もっと貰えると思った子どもたちが更に増えてしまうので無視するのがベストです。
【被害3】野犬が目の前に現れる
【対応】こちらから攻撃しなければ問題なし。
日課のランニングをフィリピンでしていた時なのですが、突然野犬が目の前に現れるときがあります。その場合は絶対に驚かす真似はしないこと、石を投げるなど向こうに被害を与えなければ、噛み付いてくる確率は低くなります。万が一自分の方に走ってきた場合は、冷静に考えつつ必死に逃げましょう(笑)近くの人に助けを求めるのが1番いいかなと思います。
以上が、僕がフィリピン生活2年間での総被害です。フィリピン以外の国でも常に心掛けているのは『海外にいる』ということを忘れずにいること。どれだけ現地生活に慣れてきたとしても、無茶・軽率な行動を取ってはいけません。
最後に
ここまで読んでいただき、ありがとうございました!犯罪に巻き込まれる可能性はゼロではありませんが、自分自身の行動1つで巻き込まれる確率はかなり低くなります。
この記事を通して伝えたいこと
- フィリピンは危険な場所に行かなければ治安は悪くないということ
- 海外での行動1つ1つに責任を持つことが大事だということ
- 学校内は安全だということ
要注意な場所一覧
- マニラ→トンド地区・エルミタ地区【近づかない方が良い】
- セブ→コロン地区・マンゴーストリート【スリに注意※特に夜】
今回は『治安』にフォーカスを当てて正直にネガティブなことも書きましたが、それ以上に良いところがフィリピンにはたくさんあります。人のあたたかさに触れ、忘れかけていた『何か』を思い出すことができる国フィリピン。『生きるのに疲れたら、また行こう』そういう風に思わせてくれる国の1つです。
リスクは0ではないけれど、フィリピン留学を通して視野が広がり『最高の体験』ができることをここに保証します。この記事を通して、1人でも多くの人がフィリピン留学に行くきっかけになってくれると幸いです。厳しいようですが、治安が問題で行くことを諦めるのであればフィリピンだけではなく海外に行くことは難しいでしょう。だって、日本は世界一安全な国なのですから。ここまで読んで行動を起こすのは50人に1人です。
さあ、あなたは行動しますか? YES・NO?
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この記事を書いたスタッフ
木村 太一
Taiichi Kimura
フィリピンに約3年滞在し、留学・現地学校での勤務・現地就職を経験。その他に、タイ・インドネシアなど東南アジア各国で生活していました。海外歴は計5年程。現在は退職留学専門カウンセラー・内閣府認証 留学協会認定カウンセラーとして活動中。留学協会・元北海道支部長代理。
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